レドモンド九段の囲碁入門

　千葉大学の普遍教育科目（＝「一般教養科目」）に，あのレドモンド九段が直接来校して指導してくれるという半期8回の「囲碁入門」という授業があります．日本棋院の協力で昨年から開講にこぎ着けました．昨年も今年も200人近い学生が集まり，用意した碁盤では間に合わず，抽選になるほどです．今年から「囲碁中級」も開講することになりました．レドモンド九段の魅力ある解説と指導，囲碁部の諸君の親身な援助のおかげで，参加した学生皆楽しく熱心に囲碁に取り組んでいます．
　レドモンド九段はAIと囲碁についてもお詳しいので，いずれその関係のお話しもお願いするつもりで，楽しみにしています．大学院への教育研究までそうやって効果が波及していくことも期待しています．

　もう故人となった祖父と父が共に囲碁が好きで，結構な腕前であったので，私は子供の頃からやる気をなくし，とうとう囲碁が身につきませんでした．自分で碁も打てないそんな私が何故こんな話を書いているかというと，ひょんな事から囲碁部の顧問教員を務め，更にその関係で，この「囲碁入門」の授業の世話係になっているからです．
　囲碁が出来ないだけでなく，がさつで何事にも不器用なので，とうとう先週はこんなことをしでかしてしまいました

　　　　

　幸い皆さま，いやな顔一つせずに助けて下さり，後始末が授業時間に食い込まずに済みました．本当に申し訳ありませんでした．手伝ってくれていた若手研究者からだけは「よくもやってくれたな」「絶対に許さない」「ただで済むと思うな」「もういやだ，おうちへ帰る」などの罵声を浴びてしまいました．毎回スタッフの皆さんにはペットボトルのお茶をお配りしていますが，そんなことでは済みません．九段に来ていただいてお見せする騒ぎではありません．失礼いたしました．

　こんな感じで始めたばかりの授業は（主に私のせいで）不適際ばかりですが，内容だけはしっかりと，有意義なものになっています．